
英連邦競技大会の選手村には、7000人のアスリートたちが世界中から集まり、滞在している。
もし彼らがインド名物の腹痛を訴えているとしたら、それは食べすぎを原因とするものも無視できないだろう。
10月12日付ナブバーラト紙が報じたところによれば、選手村のカフェテリアは各国の選手たちに大好評で、一日に800切れのピザ、2000個のドーナツのほか、3268枚のパラータ(インド風パンで、バターや油脂をふんだんに使う)、800キロのフライドポテトが消費されている。
このために用いられる材料も、毎日12000個の卵、688キロのミルク、111キロのギー(精製バター)などケタ違いだ。
アフリカやカリブ海諸国の味を再現したピザやパスタも人気で、いつも長い列ができている。
「ピザやパスタはインド人アスリートにも人気です」ケータリング担当者は語る。
ほかにも夕食の席では骨つきラム肉や皮つきポテトフライが、朝食の席ではベークド・ビーンズやベーコン・エッグが「売れ」ているのも、旧英連邦に所属する参加諸国のお国柄を示すようだ。
インド料理も大人気で、カバーブ(ラム肉や鶏肉の炭火焼)やナーンがよく消費されている。
パッタイ(タイ風焼きそば)のような東南アジア料理もよく食べられている。
デザートにはドーナツのほか、ケーキ、マフィン、クロワッサンに人気が集中、ドリンクに関してはさすがに健康志向なのか、ミネラルを含んだアイソトニック飲料に手が伸びる選手たちがほとんどだ。
ちなみに選手村の中に待機しているオートリクシャー(三輪タクシー)とその運転手が、記念撮影を求めるアスリートたちにとってさながら「観光スポット」と化している。
まもなく競技大会は閉会するが、遠方からやってきたアスリートたちの社交場でもあったカフェテリアは、デリーでの思い出のハイライトともいうべき場所になったかもしれない。