北インドのヒンドゥ聖地、ブリンダーワン(Vrindavan)で、社会的に祭りの一切を忌避することを強いられる未亡人たちが、そうした圧力に負けず、少し早いホーリーを盛大に祝った。
インド社会において依然、根強くはびこっている女性に対する抑圧、その最も悲劇的な象徴であると見られているのは未亡人たちだ
数十年もの間、この聖地部ブリンダーワンでも、彼女たちは、いかなる祭りにも参加することが許されなかった。
しかし最高裁判所の命令と、生活力に乏しい未亡人たちに読み書きを教えたり、毎月2000ルピーほどを援助して保健衛生の向上に取り組む団体NCWの働きかけにより、アシュラムの女性たちは今年、真新しい服に身を包み、ヒンドゥ神話の有名なワンシーンである、クリシュナ神と戯れる乙女たちを再現した花のシャワーをお互いに浴びせ合い、ホーリーを満喫することができた。
いっぽうで夫を亡くし、生活に困窮してアシュラムに避難してきた女性たちの多くが、適切なケアや医療を受けていない現実も明らかになっており、ホーリー祭も無邪気に遊ぶ女性たちの傍らで、所在なげに佇むだけの人も多く見受けられたという。
今年のホーリーは3月27日となっている。