首都デリーにあるティハール(Tihar)刑務所では、刑期を終えた受刑者らの就職斡旋に熱心に取り組んでいる。
今年は37名が内定を受け、最高で月収3万5000ルピーのオファーを受けた受刑者もいた。
今年最高水準の内定をもらった受刑者は、殺人の罪で18歳の時に懲役刑を言い渡され、以来、ティハール刑務所で過ごした8年の刑期中、所内でソーシャルワークの学士号を取得、インド最大のホテル・チェーンのひとつであるタージマハル・グループのアシスタント事業開発マネージャーとして活躍する日を心待ちにしている。
また、今年最も多くの受刑者に内定を出したのは、鉱業・金属のヴェーダーンター(Vedanta)グループや、IDEIMなどの企業が挙がっている。
ティハール刑務所が呼びかけた受刑者の雇用受け入れ要請に応じた企業は31社にも上り、受刑者のスキルや教育背景に基づいた斡旋が行われている。
ただし、女子受刑者への内定は皆無で、男子受刑者と同等の配慮やイニシアチブが求められている。
就職先が決まらなかった受刑者は、刑務所が運営する靴加工場などで職を得る者もいるようだ。