浅黒い肌をした野性的な彼は、背が高く、魅力的だった。
一方の彼女は、やや年上ながら、内気な都会育ち。
そして、彼らは一目で恋に落ちた。
西ベンガル州ラニガンジ(Raniganj)町で29日早朝、野生のオス象がサーカスの野営地に設置された厩を襲い、飼い馴らされていたメス象と「駆け落ち」したことを、地元の新聞はこぞって採り上げている。
森から出てきたオス象は、まっすぐに4頭のメス象が囲われていた厩に突進、うち「サヴィトリ(Savitri)」という愛称で親しまれていたメス象にモーションをかけ、連れ出して行った。
2頭の象はこのあと、ラニガンジ第7自治区の池のほとりで、お互いの愛を確かめ合っている模様。
襲われた当のサーカス団の団長は、だが、「稼ぎ頭」を失い、がっくりと肩を落としている。
「少なくとも40万ルピー(およそ120万円)の損害だべさ。野生の象が、まさかうぢのメス象を奪いにぐるなんで、こっだらごど、今まで考えもしながっだべ」
この話はボリウッド映画さながら、すぐに近隣に伝わり、様々な思いを胸に抱えた人々は、2頭の象たちを見守った。