先月30日、南アフリカのヨハネスブルグを訪れていたバラク・オバマ(Barack Obama)米大統領が、自身の2人の娘たちに、インド独立の父マハトマ・ガンディ(Mahatma Gandhi)の提唱した「サティヤグラハー(Satyagraha、真実の福音:非暴力・不服従運動の礎)」が、理不尽な黒人差別と命がけで戦ったマーティン・ルーサー・キング・ジュニア牧師(Martin Luther King Jr.)に多大なる影響を与えたことが、現在の合衆国を造ったと講義していたことがわかった。
オバマ大統領は、現在予断を許さない健康状態となっているネルソン・マンデラ(Nelson Mandela)元大統領が、南アフリカにおける人種差別政策のアパルトヘイトを撤廃させるために非暴力を貫いて戦い、当時の体制側の圧力によって27年間にも及ぶ収監生活を送ったうちの、ほぼ3分の2を過ごしたロベン島(Robben Island)を家族で訪れた。
ホワイトハウスの側近筋によればその際、大統領は娘たちに、ガンディが最初に非暴力運動を実行したのが、弁護士の卵として留学していた南アフリカの地であったとした上で、その動きがやがてインドを独立へと導き、また祖国アメリカにおいてはキング牧師に受け継がれた、一連の歴史を説明したという。
オバマ大統領はその演説の中でしばしば、ガンディがアメリカ人に影響を与えてきたことを述べていることで知られている。