インドの13歳から15歳の少女のうち8.3%がタバコをたしなんでいることが、2009年の世界青少年タバコ調査(Global Youth Tobacco Survey:GYTS for India)で明らかとなった。
6月2日付ナブバーラト紙が報じた。
「一部の広告は、喫煙することでスリムでグラマーな体型が手に入れられると錯覚させるようなデザインになっている」NGO団体「インド任意健康管理協会(Voluntary Health Association of India:VHAI)」のバウナ・ムコパダーヤイ(Bhavna Mukhopadhayay)氏は先月31日の「世界ノータバコデー」に寄せ、指摘している。
インドでは18歳未満の青少年にタバコやタバコ関連製品を販売することが禁止されている。
しかし例えば近年、都市部の若者を中心に中東風の「フッカー(水タバコ)」が人気を集め、「フッカーバー」と呼ばれ喫煙できる店が急増、一部は年齢確認をしないで客に提供していることも問題視されている。
フッカーバーをよく利用するという、デリー在住の15歳の少女によれば、「一度も身分証明書の提示を求められたことがない」と明かす。
またフッカーバーの店員も「フレーバー入りのフッカーといえど、ニコチンは含まれている。若者の多くが喫煙習慣を持つきっかけになり、特に少女たちは一度その刺激を覚えると、頻繁に訪れるようになる」と付け加える。
全国家庭保健調査(National Family Health Survey:NFHS)によれば、インド国内では5,400万人の女性が喫煙やタバコ製品を消費しているという。
特に農村女性はグトカ(Gutka)やパーン・マサラ(Paan Masala)など、煙の出ないタバコ関連製品に手を伸ばすことが多く、「こうした喫煙者には肺がんや結核、ぜんそく、婦人病などの発症率が高い」専門家は説明している。