おそらく史上最年少の「校長先生」かもしれない。
10月30日付ナブバーラト紙が、西ベンガル州ムルシダバードで、自宅の裏庭に近隣の村から貧しい子供たち800人を集め、勉強を教える16歳の少年について報じた。
ババール・アリくんは起床するとまず家事を手伝い、それからオートリクシャーと徒歩で自らが12学年の学生として所属する学校へ通う。
机、椅子、黒板があり、教師の質が高いという点で、この辺りでは最も評判の学校だ。
公立学校であるため授業料はかからないが、制服代、教科書代、そして通学時のオートリクシャー代として年間1,800ルピーかかり、これは近辺の村の人たちにとっては大金だ。
多くの家庭では、子供を学校に通わせることをあきらめざるを得ない。
家族の中で唯一きちんとした教育を受ける機会に恵まれたババール・アリくん、教師の話を一言も漏らさず書き取る模範生として一目置かれている。
それもそのはず、学校が終わるとすぐ、自分がたった今まで学んだこと全てを、自分の先生から習った通りに「裏庭の学校」で教えなければならないからだ。
例えば病気で働けなくなった父親に代わり、家族が生きていくための月収わずか200ルピーを得るため、5歳の時から近所の家庭を回り汚れた食器を洗う14歳の少女など、午後4時に始まる若き校長先生の授業には、幼い身体に課せられた一日の労働を終え、待ち望んだ子供たちが大勢集まり、ある子は泥の中に座り込んで熱心に学ぶ。
「9歳の時、学校に通えない友人に頼まれて、遊び半分で習ったことを教え始めたんです」と、学校設立の経緯を快活に話すババール・アリくん。
今では800人もの子供たちと、ババール・アリくんのように学校が引けてから駆けつける9人のボランティア教師を集めるマンモス学校を率いている。
「待っている子供たちがこんなにたくさんいる。彼らはちゃんと勉強しないと一生読み書きができなくなってしまうだろう。ぼくにとっても重要な任務なんです」
学校の経営は近隣住民らの寄付によってまかなわれ、生徒たちには教科書代さえかからないため、最貧困層の子供でも通うことができる。
学問に飢えた1600の輝く目をした子供たちは、ババール・アリくんの授業を熱心に吸収している。