インド人やインド系移民の億万長者(ビリオネア)の数は70名にのぼり、民族としては世界で5番目に多いことが分かった。
中でもリライアンス・インダストリーズ(Reliance Industries)のムケーシュ・アドバニ(Mukesh Ambani)氏の個人資産総額はおよそ180億ドル(およそ1兆8000億円)にのぼり、最大であるとされている。
この調査は中国の調査会社「ハルン(Hurun)」が実施したもので、インドでトップのムケーシュ・アドバニ氏は世界41位となっている。
ちなみに同社による世界最大の個人資産保有者は、米マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏で、資産総額680億ドル(およそ6兆6000億円)ということだ。
他のインド系ビリオネアは、鉄鋼会社アルセロール・ミッタル(Arcelor Mittal)を率いるラクシュミー・ミッタル(Lakshmi N Mittal)氏で、資産総額170億ドル(1兆7000億円)でリストでは49位、製薬会社サン・ファーマスーティカル・インダストリーズ(Sun Pharmaceutical Industries)のディリップ・サングビ(Dilip Sanghvi)氏とIT会社ウィプロ(Wipro)のアズィム・プレムジー(Azim Premji)は共に個人資産総額135億ドル(1兆3500億円)で77位、インド最大の複合企業の1つタタ・サンズ(Tata Sons)のパローンジ・ミストリー(Pallonji Mistry)氏が120億ドル(1兆2000億円)で93位などとなっている。
ただし同社によれば、ドルを基準通貨として計算している都合上、インドルピー安を背景に、特にインド人資産家のドル換算での資産総額が目減りしたことから、リスト入りの条件が不利であった。
にも関わらず、昨年より17名多い70名というインド人・インド系億万長者が数え上げられたことは驚異的であり、もちろん、この数は先進国であるドイツ、スイス、フランス、日本よりも多い。
インド人・インド系億万長者の個人資産を合わせた総額は、3900億ドル(39兆円)となっている。
ただし世界的な状況に目を転じてみると、億万長者が最も多いのは米国で481名、次に中国(中国系も含むと見られる)で358名と圧倒的だ。
インド人億万長者が集中して暮らす都市はムンバイで33名、これは世界でもニューヨークの84名を筆頭に、6番目に億万長者人口の高い都市となっている。
このリストは2014年1月17日現在の、世界68カ国1867名の億万長者の資産総額をドル換算した金額をもとに作成されている。
ハルン社によれば、1867名の億万長者のうち、資産が増えたのは半数以上の946名、平均年齢は64歳で、うち9人に1人は女性が占めている。
(1ドル100円で換算)