インド建国の父、マハトマ・ガンディの生誕記念日だった2日、デリーのガンディ記念廟(Gandhi Darshan)では、パキスタン人画家が自身の血液を画材に描いたガンディの肖像画が公開されて話題を呼んだ。
10月3日付ナブバーラト紙が報じた。
アブドゥル・ワセール(Abdul Waseel)さんはパキスタンのラーホールを拠点に芸術活動をしている。
「非暴力によりインド建国を成し遂げたガンディの肖像画を自らの血液を用いて描くことで、インドとパキスタンの国民がこれ以上の血を流さず共存しけたら、というメッセージを込めた」と説明する。
ワセールさんは2009年に描き上げたこの肖像画を、ガンディの孫娘にあたりガンディ記念機関「Gandhi Smriti and Darshan Samiti」の副理事を務めるタラ・ガンディ(Tara Gandhi Bhattacharjee)氏に寄贈した。
過去にもワセールさんはパキスタンの前首相で、2007年テロにより命を落としたベナジル・ブットー(Benazir Bhutto)氏や、南アフリカのネルソン・マンデラ(Nelson Mandela)氏を自身の血液を使って描いている。
毎年10月2日は記念廟前に政治家など重要な人物が集まり、ガンディを偲ぶ「内省の時(moment of introspection)」と名づけられる2分間の黙祷が捧げられる。