米マイクロソフトは4日、ハイダラバード出身のサティヤ・ナデッラ(Satya Nadella)氏(46)を同社の新しいCEOに任命したことを発表した。
ナデッラ氏は、退職を予定している現CEOのスティーブ・バルマー(Steve Ballmer)氏の後を継ぐ、38年の歴史を持つマイクロソフト3代目のCEOとなる。
ナデッラ氏はマイクロソフトに1992年に入社、今年勤続22年となる。
1967年ハイダラバード生まれで、インドのマンガロール大学(Mangalore University)で電気工学の学士を取得後、渡米しウィスコンシン大学(University of Wisconsin)でコンピューター・サイエンスの修士を、シカゴ大学(University of Chicago)で経営学修士(MBA)を取得した。
直近では、同社にとって比較的新事業にあたるクラウドコンピューティング・サービスを統括する上級副社長を務めており、これまで消費者向けデスクトップ型ソフトウェアを主に扱って来たマイクロソフトが、徐々にクラウド型サービスへと戦略を移行していく中で、既にクラウド分野で成功しているグーグルやアマゾン、セールスフォース、IBMといった競合社を退け、同社を再び先陣へと引っ張り上げるための舵を握る、重要な役割を任されているものと、アナリストらは見ている。
実際、ナデッラ氏指揮の下、同社が現在提供しているクラウドコンピューティング・サービス「アジュール(Azure)」は、同社基本ソフト売り上げの要であったPC販売台数が年々減少する中にあって、マイクロソフト成長戦略上、再重要視されている。
ちなみに今回の人事発表では、創業者のビル・ゲイツ(Bill Gates)氏も会長職を退き、テクノロジー・アドバイザーに就任することが決定されている。