BANGALORE:
高額の給与や海外勤務をうたう世界的大手金融機関からのオファーは、インド経営大学(Indian Institutes of Management:IIM)のエリート企業家の卵たちにとって、もはや魅力がなくなり、代わってより安定したインド国内での就職を希望する学生が急増している。
米国発の金融危機を発端とした投資銀行や金融機関の相次ぐ破綻が一因であることはもとより、こうしたグローバル展開する企業では、勤務地が本人の希望通りにならないことが多いことも大きいようだ。
昨年はロンドン、ニューヨークなど第一線の投資銀行が、いわゆる「キャンパスリクルート」を行い、面接に合格した学生は「8ケタ給与」の内定をもらうことが当たり前だったキャンパス事情に、今年はかなりの変化がみられている。
IIMの学生らは同等の条件であれば外資系企業からの内定を断り、国内で勤務する傾向が強い。
南インドにあるIIMコージーコードには今年、外資系企業からの募集は50%減り、またキャンパスリクルートがなかった一方、国内企業による募集は反対に増えているという。
IIMカルカッタでも、米政府が決議した米国人雇用優遇措置を受け、主に米国企業への就職に対する警戒心が募っているようだ。
もちろん海外企業への就職が完全にストップしているわけではないが、たとえ海外へ出るにしても、世界各国に拠点を置く多国籍企業を選ぶなど、昨年までの事情とは異なり慎重派の学生が増えている。
海外メディアも、国内における優秀なブレインへの需要が高まっていることも相まって、米国や海外から帰国するインド人らを取り上げている。