マイソール宮殿ほど近くにある、そこそこ広々とした居心地の良いレストラン「Ashodaya Hotel」。華やかな調度もなければ、従業員の英語も拙く、メニューすらインド料理以外はないという、典型的な低予算食堂だ。
しかし清潔かつ質の高い食事が取れることとあわせて、あることで一躍話題となり、オープン早々、外国人旅行客をはじめたくさんの人で賑わっている。
このレストラン、実は12名のトランスジェンダー(性同一性障害)を中心とした風俗業従事者らが経営しているのだ。
1日の世界エイズデーを記念し、世界銀行の企業家精神支援イニシアチブの一環として開店した。
イギリスから旅行でやってきた女性は、「レストラン開業の経緯は知っているわよ。これまで世間の冷たい風にさらされ、風俗関係の仕事しか道がなかった人たちでも、強い意志さえあれば、まっとうに生きていくことができるってことの証明になったのでは」と語った。
開業資金はわずか45万ルピーながら、1日の売り上げは3,000ルピーと経営は順調だ。
利益の一部は市内の風俗関係者らの権利保護団体、「Ashodaya Samiti」の活動資金として寄付される。