BANGALORE:
日本、それは英語の通じない国。
文化的にも言語的にも、日本に進出するには、かなり険しい道を乗り越えなければならない。
インドのハイテク業界はこうした理由から、世界第2の経済大国への挑戦から、久しく遠ざかっていた。
しかし近年になって、新しい動きが現れ始めている。
ITサービスのアウトソーシングに年間1千億ドルを費やす日本からビジネスを獲得するべく、インド企業が着々と動き始めているのだ。
例えば、ウィプロなどを代表とする大手IT企業では、社員に日本語や日本の商習慣についての教育を実施するなど、日本に向けた全面的な投資を開始している。
長年に渡り日本市場に携わっている業界アナリストは、「日本人顧客は要求が厳しく、細かいところにまで気を配らねばならない。他国に通用することでもここでは通用しないため、特別な意識が要る」と語る。
それでも多くのテクニカルプロバイダーは、意欲的に新たなビジネスの開拓に取り組んでいる。
チェンナイ在住の、とある日本人教師は、「日本語は簡単ではないが、インド人には語学の才能がある。現在、大勢の技術者が日本語を学習しているが、彼らは語学だけでなく、文化や習慣も身に付けようと、積極的な努力を投じている」と評価する。
ナスコム会長ソム・ミッタル(Som Mittal)氏は、日本は文化的にも言語的にもリスク回避意識の強い国であると言い、「まずは信頼関係の構築が必須であり、一度それを築いてしまえば、他の市場と比べるとセールスサイクルは長い。そのため、多額の投資を行ってでも進出する価値は十分にある」と説明している。
日本の人口1億2400万人のうち、外国語に通じているのは僅か300万人とも言われている。
(と)