インドの技術系大学最高峰、インド工科大学(通称IIT)が、インド・ソフトウェア・サービス協会(NASSCOM)や米大手IT企業グーグル(Google)と提携し、インド国内の大学生や大学教授らを対象としたオンラインによる遠隔オープン課程を開講する。
「マッシブ・オープン・オンライン・コース(Massive Open Online Courses:MOOC)」と名付けられた、この大規模オンライン遠隔オープン課程は、パッラム・ラジュー(Pallam Raju)人材開発大臣によって先月28日に正式に立ち上げられ、今月3日から授業が開講している。
これにより、インターネットと教科書、問題集さえあれば、遠隔地からでも多くの学生が、IITの提供する最高品質の教育を受けられるようになる。
IITでは学生や大学教授のための、インタラクティブ(双方向性)なプラットフォームを提供していくとしている。
IITによれば今回の遠隔オープン課程実施の目的は、IT業界での即戦力を備えるための教育を広く提供することにある。
特に、400万人ともされる工学系大学に通う学生のIT基礎スキルやエンジニアリング能力を磨くことを目指している。
オンライン課程の受講に先駆け、学生は一般に「GATE(Graduate Apptitude Test in Engineering)」と呼ばれる、工学系の適性評価を目的とした試験に合格する必要がある。
合格した各学生には証明書が発行され、「onlinecourses.nptel.ac.in」で希望する科目にサインアップし、10週間に及ぶオープン課程を受講できるようになる。
初回の授業はIITマドラス校で制作されており、IITボンベイ校も間もなく参加する。