現時点で世界最大のソーシャルネットワーキング・サイトを運営する米フェースブック社のCEO(最高経営責任者)、マーク・ザッカーバーグ氏が今月9日と10日の2日間、インドを訪問するにあたり、同サイトの「常連」ユーザーでもあるナレンドラ・モディ首相との会談が実現しそうだ。
ザッカーバーグ氏は自身が主導し、発展途上国を中心にインターネット接続を拡大することを目的としたプロジェクト「Internet.org」が主催する初のサミット会議のために来印することになっており、モディ首相をはじめ、大臣などの要人との会合を予定している。
「Internet.org」設立メンバーはザッカーバーグ氏のほか、エリクソン、メディアテック、ノキア、オペラ、クアルコム、サムソンなどの企業のトップクラスが占めており、現在インターネットを知らない50億人を対象に、低価格で高品質なスマートフォンの販売や、手頃な料金でのインターネット接続を提供することで、やがて消費者として各社に収益をもたらすようになっていくことを狙っている。
「Internet.org」サミット会議では、専門家や政府関係者、業界トップらが会合に集まり、英語圏以外の言語を使用する人々へのインターネット接続の提供などの課題について議論する。
中でもザッカーバーグ氏は、「Internet.org」におけるフェースブック社とインド政府との協力の可能性について、モディ首相と会談することになっている。
7月にはフェースブック社最高執行責任者(COO)、シェリル・サンドバーグ氏が来印し、モディ首相と会談している。
モディ首相はその際にも、フェースブックが国民と政府とを繋ぎ、ガバナンスを向上し、また観光客誘致に有用であると示唆していた。
フェースブックの総ユーザー数が10億人を超えるとされる中、インド人ユーザーはおよそ1億人を占め、同社にとって重要な市場となっている。
またモディ首相自身も、その活動を頻繁にフェースブックやミニブログ、ツイッターで発信するなど、ソーシャルメディアを活用しているひとりだ。