パキスタン電子メディア規制局(Pakistan Electronic Media Regulatory Authority:PEMRA)はインドからのチャンネル放映を一部禁止する措置を強化しようとしている。
9月7日付ナブバーラト紙が報じた。
パキスタン最高裁は最近になってPEMRAに対し、国内のケーブルテレビ局はパキスタンに事業所等の拠点を置いていないインドの放送局が発信するメディアを放映する権利はないとし、禁止する命令を下した。
しかし最高裁により放送権をはく奪されたインドのチャンネルが一部再び放送され始めている事態を受け、今後は国民に通報を呼び掛けるなどして徹底的に取り締まる方針だ。
放送が禁止されているチャンネルには、バラエティ番組専門チャンネル、スター・プラス(Star Plus)やサハラ・ワン(Sahara One)を中心に、映画専門のスター・ムービーズ(Star Movies)のほか、ドラマや音楽専門チャンネルなどが含まれる。
いずれもパキスタン国民に広く浸透しているものばかりだ。
もちろん、インドのドラマやボリウッド映画のファンたちからは、放送禁止に対し不満の声が上がっている。
PEMRAではそんな国民の望みとの温度差を理解せず、「国内にはケーブル事業者が2500社あり、150名の監視スタッフを配備しても、とても全てを統制できない。国民の協力が必要だ」と強調、ちぐはぐな状況となっている。
PEMRAでは断食明けの祝祭であるイード以降、国産の放送チャンネル数を15〜50増やすと約束している。