マイクロソフトの共同創業者であり、現在はやはり共同設立したビル&メリンダ・ゲイツ財団にて慈善活動に関わるビル・ゲイツ(Bill Gates)氏が、インドにおいて少なくとも過去1年間はポリオ発症件数ゼロ件を達成したことから事実上の撲滅を遂げた努力を、「保健衛生分野における世界規模の功績」と、同財団の公式ウェブサイトに発表した声明の中で称えた。
1月10日付ナブバーラト紙が報じた。
ゲイツ氏は2009年には世界最大数のポリオ患者を抱えていたインドが、これほど短期間に病をほぼ撲滅したことを高く評価した。
声明の中でゲイツ氏は、「インドで最後のポリオ症例が見られてから(1月)13日で1年になる。人口が増え続けているにも関わらず、こうした成果を遂げていることは非常に前向きな兆候であり、国を挙げての真摯な努力が伺える。世界の保健衛生業界においても大きな進歩だ」と大絶賛している。
「昨年だけでインド政府は200万人のボランティアスタッフを、学校や病院、コミュニティセンターなどに2度に渡って派遣し、ワクチン接種センターを80万カ所に設立した。その結果、1億7200万人以上の子供たちがポリオの毒牙を遠ざけることができた」と評価しつつも、全世界におけるポリオとの闘いはまだ収束していないとし、「中国やロシアなどを中心に、継続的な資金の投入が必要だ」と呼びかけた。