今後20年かけて、インド国内の小規模・中規模なティア3およびティア2(Tier-III、Tiear-II)都市を中心とした200カ所に、簡易空港を建設する計画にあることを、民間航空省職員が明らかにした。
民間航空省所属の高等官僚によると、一般市民が空路でのアクセスができず、「陸の孤島」化しがちな中小都市に、メンテナンス費用などが比較的安く済む簡易の小型空港を積極的に建設することを計画している。
結果的に航空産業を活性化させ、航空運賃を引き下げて、多くの人が利用できるようにすることを目指している。
「非メトロ」と呼ばれる中小規模都市への空路の利用は、現在30%ほどに留まっているが、民間航空省としてはこれを数年以内に45%程度にまで引き上げたいとしている。
インドではさらに、1200億ドルあまりの予算を、空港インフラ開発や空路との接続性改善、新たな管制システムの導入などのインフラ投資に計上していくことを計画している。
インドの航空産業は急成長しており、2020年までにアメリカ、中国に次ぐ世界3位の水準となることが予想されている。
国際航空運送協会(International Air Transport Association)によれば、2012年から2016年にかけてのインド国内線市場の規模は世界5位、複合年間成長率(CAGR)で13.1%と世界2位の成長を遂げている。
現在国内で運航中の航空機数はおよそ400機だが、2020年までに2.5倍の1000機まで到達するものと予測され、メンテナンス、修理、総点検(MRO)セクターにおいても、自国内はもちろん、海外からの航空機メンテナンスのハブとしても、膨大な機会が到来するだろう。