
(photo from The Hindu)
ヒンドゥ教徒にとっての三大年中行事のひとつ、ダセラ(Dasera、またの名をナウラトリ[九夜祭])がたけなわのインドだが、このお祭りの際に人形を飾るという、数千年に渡り受け継がれてきた伝統が、近年、急速に色褪せているという。
日本の雛祭りに似た、この人形を飾る伝統は、近年の核家族化や住宅の狭小化、また都市を中心に人々のライフスタイルに余裕がなくなってきていることなどを原因として、あまり見かけなくなっている。
古代叙事詩ラーマーヤナやマハーバーラタを再現し、木などを原料に作られた無数の人形が、かつては女性たちの手仕事によって制作され、ダセラ祭になると家々で飾り付けられてきた。
そこで、バンガロールのNPO団体ダートゥ(Dhaatu)などが、毎年およそ10日間のナウラトリ期間に、こうした人形を展示し、市民に古来からの伝統を知ってもらおうと努力している。