インド政府が展開する「グリーン政策」の一環として、インド国内の高級ホテルに対し、客が手をつけていない料理や、数回しか使われず残った化粧品類を、近隣の低所得者保護施設やフードバンクなどへ無料提供し、そして宿泊客には通常より少なめのハーフサイズの料理の注文や、リサイクル紙でできたトイレットペーパーやハンドタオルを選択できるようにするなど、環境型経営にさらなる指導が及んでいる。
この措置は、高級ホテルが発生させる大量の廃棄物や水利用に対する懸念をもとに、環境に配慮した試みを徹底させるために導入される。
ホテルに対するこうした指針は、中央政府汚染対策委員会(Central Pollution Control Board:CPCB)によって作成された。
この指針によれば、客室には再充填できるソープやシャンプー、トリートメントなどを導入すること、シーツは化学物質や脱色、染色をしていない自然の綿100%のものを使用すること、使い古したリネン類は近隣の低所得者保護施設に寄付することなども勧告している。
また客室数200室以上のホテルでは、平均宿泊率5割ほどを想定しても年間800万ガロンの水資源を必要とする点を指摘、「なるべく多くの処理水を再利用するなど効率的な水利用設備を導入することで、毎年250万ガロン近くの節水ができる」と記載している。
またトイレットペーパーやティッシュペーパー、ペーパータオルのほか、客室で使うノートパッドに至るまで、リサイクル紙を用いることなども盛り込まれている。