インド気象局(India Meteorological Department:IMD)では、先週末からインド東海岸を襲った大型サイクロン「ファイリン」が、海外の気象学者らの予想よりも弱いものだったことを立証した。
今回のサイクロンでは、過去に大勢の死者を出したサイクロン被害を教訓に、一説には90万人以上の住民が、政府命令などにより収容所に避難したとされており、その甲斐あって大きな犠牲者数を出すことは免れた。
ただし、インド気象局の学者らは当初から、ファイリンは海外の気象機関が予報していた(2005年に米国を襲った)「ハリケーン・カトリーナ」並みの「スーパーサイクロン」級まで至らず、それより1つ格下であったと指摘していたが、サイクロンが去った今、それが実証されることとなった。
2004年のインド洋大津波の後、ベンガル湾には無数の波高観測用ブイが展開され、インド気象局ではデータを日々克明に分析、正確な予報が割り出せるようになっている。