ISLAMABAD:
デリー在住の20代のブロガー、マヤンク・オーステン・スーフィ(Mayank Austen Soofi)さんは、2度の旅行でパキスタンに惚れ込んでしまったひとりだ。
彼は「敵国」の本当の姿を知ってもらうためのブログ「Pakistan Paindabad」を運営、特にパキスタンの若者から絶大な支持を集めている。
「初めて旅行で訪れた際、パキスタンの壮大さと、人々の温かさとに触れ、多くのことを学びました。それから1年ほどかけて、パキスタン人ライターなど有志を集め、このブログの構築に当たってきたんです。以来、サイト訪問者たちのリアクションは、まさに千差万別、感謝の言葉を述べる人もいれば、ボクをインド在住のパキスタン人だと思う人、パキスタンの諜報機関ISI(統合情報局)のスパイだと罵る人もいますよ。」マヤンクさん。
ブログでは、カラチのビーチ、ラホールのバンバワリ・ラヴィ・ベディアン(Banbawali Ravi-Bedian)運河や風俗街、在パキスタン少数派ヒンドゥ教徒コミュニティ、パキスタンのデート事情、などなど、一般人には測り難い、同国の実情について紹介する。
こうした記事は、パキスタンのコラムニスト、ジャーナリスト、アーティスト、学生、写真家、もちろんブロガーなど、様々な方面からの寄稿によって成り立っている。
「いま、著名なコラムニストのイルファン・フセイン(Irfan Husain)氏にコンタクトして、記事の提供をお願いしているところです」
さらにマヤンクさんによる、ラホールのヘーラ・マンディ(Heera Mandi)訪問記をはじめとする「Pakistan Paindabad」そのものをテーマに、ボリウッド映画が製作されることになっている。
「サンジャイ・リーラ(Sanjay Leela Bhansali)監督の手によって、ブログ記事をもとにした映画としては、初の大規模なものになるようです」マヤンクさん。
こうした努力を、パキスタンへの奉仕のつもりかと受け取られることに関し、マヤンクさんは「このブログはボク自身が、いつもセンセーショナルなニュースばかりが取り沙汰されるパキスタンの真実を知ってもらいたいという思いで運営しているもの。だってパキスタンは、施しが要るような弱い国ではないでしょう」と言う。
では、パキスタンの嫌な点を挙げるとすれば?
「そうですね、ビルヤーニばかりご馳走されることでしょうか!」と笑った。
参照サイト:Pakistan Paindabad