インド工科大学(Indian Institute of Technology)カラグプル校の科学者チームが、タタ・モータースがまもなく展開する革新的低価格の小型車「ナノ(Nano)」のコンセプトを冠状疾患集中治療に応用、わずか1ラーク(10万ルピー)の人工心臓を開発した。
研究チームによれば現在プロトタイプの試行中で、小動物を使った実験で正常に動くことを確認している。
人体への実際の埋め込みは、インド医療研究局(Indian Council of Medical Research)に申請中で、許可が下り次第、コルカタのメディカルカレッジ・アンド・ホスピタル(Medical College and Hospital)にて行われる見通し。
「Total Artificial Heart(TAH)」と名付けられた人工心臓は、IIT研究チームにより開発されたものとしては国内初となる。
従来広く用いられている米国製の人工心臓は価格が300万ルピーともされ、しかも不具合も多い。
そこで研究者チームは、それよりも大幅に価格が安く、故障の少ない人工心臓を、4年に渡る苦心を伴う研究の末に生み出した。
開発チームによればTAHは心筋が虚弱で、即時の移植手術を必要とする患者に有効とのことだ。
「こうした患者を救うためのドナー手配も難しく、また移植手術が成功しても、拒絶反応が発生する確率も高い。タタのナノと同じ価格で人命が救える画期的な装置だと自負している。ナノ工場は逃したが、ベンガル州の威厳は保てたかもしれない」開発員の医師。