ビハール州パトナで、経済的に恵まれない環境の子供たちに無料で大学入試向けの特訓をする予備校、その名も「スーパーサーティ(Super 30)」で学ぶ学生が、技術系大学の最高峰であるインド工科大学(IIT)の入学試験(IIT-JEE)に極めて高い確率で合格しているケースが、米タイム(Time)誌が選ぶ「アジアのベストスクール(Best of Asia 2010)」にリスト入りしていたことが分かった。
5月15日付ナブバーラト紙が報じた。
IIT-JEEは毎年およそ23万人が受験するが、合格を手にするのはわずか5,000人という超難関。
昨年の入試では同校から30人が受験し、全員合格という驚異的な快挙を果たしたが、それがタイム誌の目に留まったというわけだ。
「この学校に通う生徒たちは皆、貧乏中の貧乏といえる家庭出身で、通常であれば学校に通うこと自体、それも終日勉学に励むこと自体、不可能だった」タイム誌はその「奇跡」を強調する。
学校の理事長であり設立者であるアナンド・クマール氏自身、経済的事情でケンブリッジ大学への留学を断念した過去を抱える。
このため30名の学生たちの学費、部屋代、交通費は、全てクマール氏が保障し、選り抜かれた彼らはそれに応えIITへの合格を約束するため、1日16時間という過酷な勉学に耐える。
設立以来、同校で学んできた210名中、実に182名の学生がIITへ見事、合格している。
今年2月にはマンモハン・シン首相も同校を訪問し、現状では基礎教育すらままならない農村の才能ある子供たちへ特別教育を実施するための国家計画に対し、クマール氏に助言を求めた。
「環境に恵まれない子供たちにとって、貧困から脱する唯一の武器は教育だ」クマール氏は力強く発言する。
スーパーサーティは2002年に創設された。