トランスジェンダー(身体よりも心の性に従って生きる人々)にとって知る人ぞ知る心の拠りどころ、タミル・ナードゥ州の農村地帯コーヴァガム(Koovagam)にあるコータンダヴァル(Koothandavar)寺院で、ヒンドゥ暦でChithrai月の満月にあたる20日、年に1回の大祭事が開かれた。
22日付ナブバーラト紙が伝えた。
世界中から7万人にも及ぶトランスジェンダーやホモセクシュアルらが、思う存分着飾り、クリシュナ神との結婚に臨んだ。
ヒンドゥ神話によると、かつてアラヴァン(Aravan)という勇敢な王子が、壮絶な戦の末、家族を守るためには自らの身を犠牲として捧げなければならないと悟り、それを受け入れた。
しかし未婚のまま短い生涯を閉じる前に、せめて一夜だけでも乙女との契りを結びたいと願ったことから、兄弟たちは婦人を探し回るも、好んで寡婦になる者などおらず、見かねたクリシュナ神が女性に姿を変えてアラヴァンの最期の願いを叶えた。
この寺院はその神話にちなみ、年に一度、あらゆる人に、クリシュナ神と結婚する機会を提供しているのだ。
クリシュナ神と結婚した者は、その日のうちに既婚者を表すマンガル・スートラの首飾りを切り、寡婦(寡夫)となる。
インド国内だけで、5万人とも200万人とも言われる男性が、心身の性不一致を抱えているとされている。