今月、新ターミナル「T2」が開業し、利用者にとっての利便性が大幅に向上したムンバイ国際空港では、運営母体であるインフラ系複合企業GVKが、同空港周辺用地として同社に割り当てられた200エーカーあまりの広大な土地を活かし、ホテルやショッピングモールを併設した広大なビジネスセンターを建設する計画を立てている。
「GVKスカイシティ(Skycity)」と命名される、このビジネスセンターには、商業施設、ホテル、ショッピングモール、テーマパークを併設、現在ムンバイで最大とされているバンドラ・クルラ・コンプレックス(Bandra-Kurla Complex)を超える巨大なものとなる見込み。
現在の市場レートから不動産専門家が試算したところによると、200エーカーの土地の価値だけで1300億ルピーは下らないだろうと試算されている。
GVKはこの広大な土地を7分割し、「スカイシティ」用地については1区分ずつ入札を募っていく計画としている。
GVKによればインド空港当局(AAI)との合意により、空港用地売却により得られた収益を、ムンバイ国際空港の開発および近代化のための資金に充当する許可を得ている。
ムンバイ国際空港と言えば、アジア最大のスラム街が周辺に横たわることで有名だが、専門家によればGVKが取得した用地にはスラムがほとんど含まれていない点も売却に有利に働くだろうという。
また同社では数年前から、空港周辺のスラムの再開発にも着手している。
GVKによれば「スカイシティ」は完成までに10〜12年ほどを見込んだ超大型事業であり、ムンバイ空港周辺の景観を一新するものになるだろうとしている。