ハイダラバード出身の技術者クランティ・ウィスタクラ(Kranthi Vistakula)さんが、摂氏40度を超える真夏のムンバイから、マイナス20度を下回るエベレストのベースキャンプに至るまで、あらゆる天候に1枚で耐えられるジャケットの開発と商品化に取り組んでいる。
5月18日付ナブバーラト紙が報じた。
開発に取り組むきっかけはマサチューセッツ工科大学に留学していた自身の渡米体験からだったというウィスタクラさん。
「インドと米国を往復する度に、(気温差を考慮して)たくさんの衣類をスーツケースに詰めなければならない生活から開放されたかった」
当初、ジャケットの中にはヒーターとクーラー用のファン、それらを稼動するための電気ワイヤが仕込まれており、重量は7キロもあった。
「これを着て大学へ行ったら、爆弾でも仕掛けるつもりかとクラスメートに笑われたよ」ウィスタクラさんは話す。
そこでジャケットの冷却・保温の仕組みにはペルチェ板と、充電可能な電池で稼動する軽量プラスチック・チップを採用、重量も650グラムまで抑えることに成功した。
1回の充電で8時間まで使用できる。
既にインド陸軍のパキスタン国境部隊により、真冬のヒマラヤで試験された。
現在、ウィスタクラさんはインドへ帰国し、政府の助成金とインド最大企業リライアンス・グループからの出資を受け会社を設立、研究成果を形にするために奮闘している。
この保温・冷却の仕組みをジャケットのほか、ヘルメットや手袋、カーシート、靴、また変わりどころではクリケット選手が着用するネッカチーフにも応用している。