MUMBAI:
09年3月までの四半期決算発表が続く中、IT産業全体における業績は依然不振であり、活気が戻るのは少し先になりそうだ。
調査会社India InfolineのITアナリスト、ラジーヴ・メヘタ(Rajiv Mehta)氏は、「IT業界全体において、受注額が減少しており、現時点で回復の兆しが見られない。ここ数ヶ月から1年ほどは、予断を許さない状況が続くだろう」と分析する。
上位4社である多々・コンサルタンシー・サービシズ(TCS)、インフォシス、ウィプロ、HCLが発表した決算を平均すると、売上高が0.1%、営業利益は2.7%、純利益に至っては4.9%それぞれ前四半期よりダウンしている。
「これら上位企業の状況は市場予測と連動しており、業界全体における実態はこれよりもやや深刻であると考えられる」
既にインフォシスやウィプロでは、現四半期の成長率鈍化を公表している。
特にこれまで二桁成長が当たり前であったインフォシスでは、今年度は一桁成長に留まるだろうとの予想を出している。
TCSでは具体的な数字などは明らかにしていないものの、顧客の意思決定の遅延や、プロジェクト契約金額の再交渉などがあることを認め、特に新規契約よりも既存顧客との契約解消について懸念している。
ルピー相場が不安定な動きを見せていることも、TCSやHCL業績に大きく影を落とす要因のひとつとなっているようだ。
こうした各社の中でウィプロだけは、製造系やヘルスケア部門などからの安定した収入の裏づけを受け、わずかながらの業績回復が見られた。
「しかし同社は毎年平均3~3.5%ずつ行っている価格の上方修正を、この不安定な市況下でも継続している。これまでの自然発生的なドル収入が7%ほど落ちていることを考え合わせると、一時的な好転に過ぎない可能性がある」前述のアナリストは懸念する。