非暴力主義の社会活動家で、腐敗したインド政府に対し「反汚職法」の即時通過を求めて高齢の身体に鞭を打ち、ドクターストップも聞かず断食で座り込みをする姿が国民の心を動かし、「現代のガンディ」と呼び崇拝する人が後を絶たないアンナ・ハザレ(Anna Hazzare)氏の巻き起こした社会現象が、今度は新生児の命名にも及んでいる。
8月23日付けナブバーラト紙が報じた。
マディヤ・プラデーシュ州の州都ボーパール(Bhopal)では、8月16日から22日までの間に市内で生まれた赤ん坊のうち、女の子4人を含む22人に「アンナ」と名づけられていたことが分かっている。
ちなみに「アンナ」とは厳密には名前ではなく、ヒンディ語やタミル語など幅広いインドの言葉で「お兄さん」という意味の敬称で使われている。
とある市民は「昨年、わが家では子供が生まれたのだが、きちんとした産後のケアしてもらうため、病院の職員に賄賂を支払うことをほぼ当たり前に要求された。ところが今年、今度は弟のところに子供が授かり、先日無事、生まれたのだが、同じ病院だったのに誰も1パイサも賄賂を要求しなかったんだ。これもアンナのおかげだと思っている」と話す。
ボーパールでもアンナ氏に賛同した市民による非暴力のデモが展開されているというが、赤子にアンナと名づけた親は「この子たちが現役で活躍する時代には賄賂のないインドになっていてくれればという願いを込めてと、アンナ氏の記憶を留めるため」と語っていた。