24日に開催された香港マラソンによって、ロンドン在住の101歳のスィク教徒の男性ファウジャ・シン(Fauja Singh)さんは、自身の長い人生のうち「最も幸福を感じた日々のひとつだった」マラソン人生を締めくくった。
「ターバンをした竜巻(Turbaned Tornado)」という愛称で呼ばれていたファウジャさんは24日の香港マラソンで、10キロを昨年の自己記録より30秒速い32分28秒で走り切った。
「非常に爽快で良い気分だ」香港の報道陣の取材に対しファウジャさんはパンジャーブ語で応じた。
ファウジャさんは今後も、マラソンにこそ出場しないが、慈善活動を目的として走り続けると語っている。
もともとパンジャーブ州で農業を営んでいたファウジャさんは、息子たちを頼ってロンドンに移住した89歳の頃から走り始め、ロンドン、トロント、ニューヨークなど、国際的に有名なマラソン大会に出場し、42.195キロのフルマラソンには9回挑戦している。
そんなファウジャさんの自己ベストタイムは5時間40分4秒だという。
多くの人がファウジャさんを世界最高齢のマラソン走者であると認めている中にあって、「英領統治下のインド人には出生届が発行されなかった」(ファウジャさん)ことから生年月日を特定できないため、ギネス世界記録には掲載されていない。