フィンランドを本社とする携帯電話メーカー、ノキア(Nokia)は今月22日、次期最高経営責任者(CEO)として、インド出身のラジーウ・スーリ(Rajeev Suri)氏(46)を指名した。
インド出身のスーリ氏は1995年にノキアに入社、2007年からは同社ネットワーク部門であるノキア・ソリューションズ・アンド・ネットワークス(Nokia Solutions and Networks:NSN)のアジア太平洋地域を総括、2009年10月からはNSNの最高責任者として抜本的な再建計画を導入、不採算事業を切り捨てることで、収益性を向上させるなどの貢献が認められ、同社次期CEOの最有力候補者となっている。
25日にはマイクロソフトによる同社モバイル事業買収が完了し、今後はネットワーク機器事業を中心とした新戦略を練っていく予定であると、フィンランドの現地紙「Helsingin Sanomat」などが報道している。
マイクロソフト買収後のノキアには、通信機器、位置情報サービス、および高度技術に関する事業部門が残される。
偶然にもスーリ氏は、マイクロソフト新CEOとして就任したインド出身のナデッラ氏と同じく、南インドのマンガロール大学(Mangalore University)工学部を卒業している。
スーリ氏が選ばれた場合、ペプシコ会長インドラ・ヌーイ(Indra Nooyi)氏、レキット・ベンキーザーCEOのラケッシュ・カプール(Rakesh Kapoor)氏、マスターカードCEOのアジャイ・バンガ(Ajay Banga)氏、ドイツ銀行頭取のアンシュ・ジェイン(Anshu Jain)氏などに次ぐ、世界的企業のトップにインド人がまたひとり、加わることになる。