
WARSAW:
産業に詳しい専門家によれば、鉄鋼業界を覆った壊滅的な運命に翻弄され、世界最大の鉄鋼会社アルセロール・ミッタル(Arcelor Mittal)を率いるラクシュミー・ミッタル(Lakshmi Mittal)氏は今年、大幅な調整策を講じねばならないかもしれない。
同社は西ヨーロッパと東ヨーロッパにおいてプラントを設置、特にポーランドでは、南アフリカとブラジルにおける全体の7割を占める生産の管理を行っている。
ワルシャワで発行された雑誌「ポリッシュ・マンスリー(Polish Monthly)」によれば、この度の大恐慌は「大富豪一家」ミッタル氏の家計も直撃、6カ月以内に650億ポンドの資産が4分の一あまりの170ポンドにまで目減りしたばかりか、日に日に負債額が増加ているという状況だ。
現時点ではミッタル氏の顔からは自信が失せることはなく、例えば単価を引き上げることで営業利益の向上を図るなど、株主らを説得するために経営手腕を引き続き発揮し続けている。
いっぽうで3月初旬に発表されたJPモルガンの分析によれば、今年の鉄鋼の需要は20パーセントほど落ちる見込みとされており、そんな中で価格を引き上げることはつじつまが合わない恐れがある。
こうした背景を産業の専門家は、ミッタル氏にとっての2009年は、数十億ポンド規模の資金調達を遂げなければ生死に関わることから、「天下分け目の一年」と表現している。