チェンナイで建物の屋上を活用し、専業主婦や高齢者などを主な戦力として自給自足の野菜栽培を中心とした「食べられる緑化」作戦を展開する64歳の活動家について、5月25日付の「The Hindu」が報じた。
ラーダクリシュナン(S.S. Radhakrishnan)さんはこれまで、テラス栽培による野菜畑を市内37カ所で展開、鉢植え野菜のプランター1万個と苗木716本、そして膨大な数の種子を蒔いてきた。
その努力が認められ、ラーダクリシュナンさんは今年マレーシアでの開催が予定されている第13回生命倫理会議(Annual Bioethics Conference)に招待されている。
「わずか760平方フィート(およそ70平米)のスペースがあれば、4人家族が毎日必要とする野菜がプランターで簡単に栽培できる。もちろん農薬を使わないで育てる野菜なので安心して食べられる点も大きな特徴だ」ラーダクリシュナンさんは説明する。
「野菜を自宅で栽培することで、常に新鮮な酸素を体内に取り込み、またほどよい運動にもなる。しかも自宅の屋上にプランター畑を作れば、熱を吸収するので屋内も涼しく保たれる。空前のペットブームだが、野菜を育てることもペットを飼うことに等しい楽しさがある。朝起きて、ゆうべはまだ実っていなかったナスが急に大きく育ち始めたことを発見するだけでも大きな喜びがある。反対に、うっかり水をやり忘れてしまうと落ち込む」ラーダクリシュナンさんのアドバイスを受けながら家庭菜園作りに精を出す主婦の弁。
現在ラーダクリシュナンさんは、オーストラリアやスイスでの例に倣い、建築業者が新しいビルを建てる際には屋上にプランター家庭菜園を作れるスペースを確保することを義務付ける条文を条例に盛り込むよう働きかけている。
「誰もが参加でき、確実に未来につなげることができる、社会経済的行動だ」と確信するラーダクリシュナンさんは、家庭菜園の推進等を活動の主目的とする団体「Good Governance Guards」を設立し、より本格的な活動を展開している。