バンガロールを拠点に創立103年を迎えた理系最高峰学府のひとつ、インド科学大学(Indian Institute of Science:IIS)がこの度、欧州の複数のコンサルティング会社によるグローバルに雇用可能な人材育成を格付けする2012年版の「Global Employability List」で、インドの教育機関として初めて上位50位入りした。
IISは前回の134位から35位に急上昇し、ハーバードやエール、ケンブリッジ、オックスフォード、スタンフォード、MIT、コロンビア、プリンストン、英インペリアル・カレッジ・ロンドン、独ゲーテなどの錚々たる名門大学とともにその名を連ねることになった。
この格付けはフランスの人材コンサルティング会社エマージング(Emerging)およびドイツのトレンデンス(Trendence)の専門家による共同調査に基づき実施されたもので、企業が欲しい人材を輩出している大学について評価した。
うちIISは、インド全国から優秀な教授陣や学生を集める力があり、また多様性に富んだ学内は新しく自由な発想を生み出しやすい環境であるため、学生の自発的な能力開拓が進みやすい点が、50位入りした理由だろうと、同学の関係者は語っている。
調査は20カ国2500名の求人担当者をはじめとする、雇用を積極的に行っている会社を対象に実施され、うち企業側が欲しいと思う人材を輩出している教育機関の世界トップ150校を導き出した。
この調査ではまた、適応能力や意思伝達力、ストレス耐性、および協調性の高い人材の方が、指導力のある人材よりも企業側に求められていることも明らかにしている。